大学院で化学史を研究。錬金術と近代科学の接点について複数の論考を発表。
黒崎 透の記事 (6)
四大精霊とは|サラマンダーら4体の起源とパラケルスス
四大精霊とは、16世紀の錬金術師パラケルススが古代以来の四元素説をもとに体系化した、火のサラマンダー、水のウンディーネ、風のシルフ、地のノームを指す自然霊である。ゲームやアニメで見慣れたその名前の元ネタをたどると、死後1566年に出版された『ニンフ、シルフ、ピグミー、サラマンダー、
マンドラゴラ|叫ぶ怪植物の正体と錬金術での用途
マンドラゴラは、地中海沿岸から中近東に自生するナス科マンドラゴラ属の多年草で、ジャガイモやベラドンナと同じ仲間です。最大の特徴は、主根が二股以上に分かれて人体、とくに二本脚の姿に似ることにあり、この「人型の根」こそが後世の伝説の出発点になりました。
ヴォイニッチ手稿|未解読の謎を科学史で読む
ヴォイニッチ手稿は、1404〜1438年ごろの羊皮紙に記された約240ページの彩色写本である。イェール大学バイネキ図書館が公開する高解像度版を開くと、彩色された奇妙な植物画と未知の文字が並び、「読めるはずなのに読めない」感覚にまず圧倒される。
マグヌム・オプスとは|黒化・白化・赤化の四段階
大いなる業(マグヌム・オプス、ラテン語 Magnum Opus、英語 The Great Work)とは、卑金属を金へ変え、賢者の石を完成させるまでの錬金術の全工程を指す言葉です。
ノストラダムスとは|予言集『諸世紀』の真実
ノストラダムスは、1503年生まれの医師・占星術師・詩人ミシェル・ド・ノートルダムがラテン語化した名であり、現代の「終末を予言した人物」という像とはかなり違う顔を持つ。ゲームやアニメ、1990年代の終末ブームで名前だけを知っていた読者ほど、ルネサンス期フランスの知識人としての姿に出会い直すはずです。
サン・ジェルマン伯爵|不老不死を噂された謎の伯爵
サン・ジェルマン伯爵は、18世紀ヨーロッパの社交界を騒がせた人物で、1745年のロンドン出現から1784年2月27日のエッカーンフェルデでの死まで、記録上の足跡がはっきり残る存在です。