最新記事
ヘルメス学
ヘルメス・トリスメギストスとは?正体と受容史
FGOや神秘小説では、ヘルメス・トリスメギストスは「超古代に実在した賢人」として受け取られがちですが、思想史の文脈で見ると、実像はひとりの歴史人物ではありません。ヘレニズム期エジプトでヘルメス神とトート神が習合して生まれた、知の権威を背負う伝説的な名として捉えると、混乱がほどけます。
ヘルメス学
生命の木とは?セフィロトの10球と22の小径
大学の宗教学演習でキルヒャーのセフィロト図と黄金の夜明け団の対応表を並べて見たとき、同じ「生命の木」と呼ばれていても、歴史の中で図像は最初から固定されていたわけではないのだと腑に落ちました。
人物伝
ゲーベル(ジャービル)|名と文献、擬Geberまで
ゲーベルという名で語られるものは、まず8〜9世紀イスラーム世界の人物ジャービル・イブン・ハイヤーン(Jābir ibn Ḥayyān)、その名を冠した9〜10世紀のジャービル文献、ラテン語圏で受容されたGeberという呼称、そして13〜14世紀の擬Geber文献に分けて見ないと、話がすぐに混線します。
コラム
鋼の錬金術師の錬金術 史実との違い
原作単行本を読み返したあとに鋼の錬金術師 2003年版と2009年版を続けて見ると、同じ「等価交換」という言葉が、物質変換のルールであると同時に、人が何を差し出して何を背負うのかという倫理の軸としても働いていることに気づかされます。
コラム
ハリー・ポッター賢者の石の元ネタ|史実・伝説・作中
ハリー・ポッター第1巻を語るとき、興味深い点が重なっているのですが、賢者の石はひとつの話に見えて「14〜15世紀に生きた実在のフラメル」「17世紀以降に育った錬金術師伝説」「ローリングの作中設定」という3つの層が重なっています。
コラム
錬金術の史実と創作の違い|ゲーム・アニメ比較
鋼の錬金術師の2003年版とFULLMETAL ALCHEMISTを見比べると、同じ「錬金術」でも描き方の重心が違うのがよくわかります。そこで本記事では、ハガレンを軸にハリー・ポッターと賢者の石のニコラ・フラメル伝説やアトリエ系の調合表現も並べ、